立ち読みコーナー
目次
288ページ
甘美な契約結婚     5
あとがき        283
121ページ~
「あなたの声が、聞きたい」
「あ……へ、いか……っ」
 ダリウスがセシリアの上に覆いかぶさり、自重で押さえつける。自由になった両手が、胸の膨らみを掬い上げるように揉みしだき始めた。
 時折強く握りしめるように揉まれ、身体の奥にじんじんとした疼きに似た熱が生まれ始める。それは下腹部に広がって腰の奥に何とも言えない快感を与えてきた。
「あ……あぁ……駄目……」
 ダリウスの指が、セシリアの胸の頂きを指で捉える。側面をすりすりと擦り立てるように弄られると、下腹部の疼きはさらに強まった。秘められた入口が熱く潤っていくのを感じて、セシリアはいやいやと首を振る。
「あ……ああ、ん……駄目……そこ……やめ……て、くださ……」
 ダリウスが、ハッとして指を離す。淡い涙を浮かべたセシリアの目元に、ダリウスは労るようなくちづけを与えた。
「……すまない。やはり、嫌か」
 セシリアは慌てて首を振る。だがダリウスはセシリアの否定の言葉を神妙に受け入れて、そのまま身を離そうとした。
 セシリアは焦ってダリウスの腕を摑む。
「……違います……っ! 違う、んです……私、私……今、すごく淫らな、声を……」
「……いや、可愛らしい声だったが」
 ダリウスが至極真面目な顔で言い返してくる。セシリアは真っ赤になって、身を縮めた。
「そ、そう……ですか? 私にはとてもそうは思えなくて……そ、それに……私……」
(濡れ、て……)
 それを伝えることはどうしてもできなくて、セシリアは目を伏せながら無意識のうちに膝を擦り合わせた。
 その仕草で、気づかれてしまったらしい。ダリウスが小さく微笑む。
「疼いてきたか。……ここが」
「きゃ……駄目です、いけませ……っ」
 セシリアが慌てて止めようとする前に、ダリウスの片手がするりと足の間に入り込んだ。
 自分でもまともに触ったことがない秘められた場所に、ダリウスの掌が覆うように押しつけられる。セシリアは恥ずかしさのあまりに、強く膝を閉じてしまった。
「いけま、せん……そんなところに、触れては……」
「男と女が愛し合うとき、男はこの場所に触れて女をとろけさせる。あなたに辛い思いはさせたくない。足を、開いてくれ」
 優しく諭すように囁かれるが、セシリアはふるふると首を振ってしまう。頭ではそうしなければいけないとわかっても、羞恥とこの先の未知なる恐怖が足を強張らせてしまう。
「わかった。ではあなたが自ら足を開くようにしよう。あなたはそのままでいい」
 ダリウスはそう言うと、セシリアの胸元に顔を埋める。自由な方の手で乳房を揉み解しながら、もう片方の膨らみをかたちをなぞるように舐め回し始めた。