立ち読みコーナー
目次
288ページ
甘蜜色ブライダル     5
あとがき         284
87ページ~
 ディオンの端正な顔が胸元に沈み、片方に吸いついてきた。飲み込まれるように深く口に含むと、舌で頂を激しく嬲ってくる。
 根元から押し上げるように胸の固く尖った粒を舌で押し上げられ、ぐるりと舐め回されると、言葉では言い表せない快感が全身を駆け巡った。フェリシアはその快楽に涙を散らしながら、首を振った。
「あ……駄目! それ以上は……駄目……っ!」
 知らない快感を教えられるのが怖い。だがディオンはさらにフェリシアを追い詰めるかのように自重でソファに押しつけながら、もう片方の乳首も同じように丁寧に口淫する。
 乳首を信じられないほどねっとりと舐められ吸われて、ビクビクと震えてしまう。加えてディオンの手はフェリシアの全身をまた撫で回し、ビクンッ、と反応する場所を見つけると執拗に撫でてきた。
「あ……あ、ああ……」
 ワンピースの前ボタンはすべて外されてしまい、胸の膨らみもなだらかな腹部も細い腰も露になっている。乳房への愛撫で身体の力が抜けてしまっているフェリシアの肌のあちこちにディオンは唇で吸いつき、舌で舐めて、さらに蕩けさせた。
 フェリシアは小さく身悶えしながら首を振った。
「……も、もう駄目……私、溶けちゃうわ……」
 譫言のように呟くと、ディオンは笑いながらフェリシアの腰から膝へと撫で下ろす。その掌の動きがドロワーズと靴下を脱がせるものだと、快楽に茫洋としながら見下ろす。
「もっと蕩けるようになるさ」
「そんな……これ以上……?」
 これ以上気持ちよくなることがあるのだろうか。フェリシアは本能的な期待でディオンを見返す。
「ああ……そうだ。これはまだ序の口なんだ」
 ディオンは薄紫の瞳を細めると、フェリシアの膝にくちづけた。
「……え……?」
 唇はそのまま右の内腿に動き、今度は足の付け根に向かい始める。このときになってようやく自分の下肢が無防備になっていることに気づき、フェリシアは真っ赤になって後ずさろうとした。
 だが狭いソファでディオンの身体が上に被さっていては、動ける範囲は微々たるものだ。それどころか左足が床に滑り落ちてしまい、ディオンの手によって右足はソファの背凭れに掛けられてしまう。
「や……見な……」
 割り開かれた中心にディオンの欲情に満ちた視線が集中して、フェリシアはせめて自分の手で隠そうと両手を伸ばす。それよりも早く、ディオンが堪らないというようにフェリシアの膝の間に顔を埋めてきた。
「……待っ……はうっ!!」
 内腿に夕焼け色の髪が擦りつけられ、ディオンの唇が恥丘にかぶりつくように押しつけられた。
 吸いつかれ、舌先で淡い金の茂みを搔き分けられる。フェリシアの制止の声は途中で否応無く途切れ、代わりに甘い喘ぎが上がってしまった。
「……ふ、あ……っ、あぁ……」
「……ああ……甘い香りがしてきたな……堪らない」