立ち読みコーナー
目次
272ページ
女騎士は放蕩王子の愛に戸惑う ~仮面舞踏会の蜜夜~
第一章 仮面舞踏会の夜    5
第二章 黒衣の盗賊      26
第三章 氷の騎士       51
第四章 溶かされる心     69
第五章 放蕩王子の帰還    97
第六章 鷹の目の公爵     117
第七章 王宮の蜜月      139
第八章 隠された真実     181
第九章 愛と憎しみと     209
第十章 暁の光        234
エピローグ          257
あとがき           269
88ページ~
「お前なんかに……屈するものか」
ジョンは片手でクレアの手を掴んだまま、もう片方の手でクレアの髪を払い、首筋をあらわにした。少しずつ顔を下げ、顎から首筋へと軽くキスを落としながら、そっと体を撫で上げていった。
「今に自分のほうから俺にキスをせがむようになるさ」
シャツの上を彼の手が滑るように動き、クレアの胸の膨らみを捉えた。彼は胸を掴むようなことはせず、胸の形に沿って指を這わせている。
クレアは、自分の手のひらを強く握りしめた。ぞくぞくとした疼きが背筋を這い上がるのを感じ、思わず唇を噛みしめる。奇妙な声が出そうになり、ぐっと息を飲み込んだ。
「くっ……」
キスをされたときに感じた体の疼きが、何倍にもなって戻ってきたことに驚く。
胸の先端が熱く疼いている。でも、ジョンはその場所に絶対触れようとしない。
くすぐったいような気持ちよさが体を覆っていくと同時に、満たされない苦しさが体の奥へと溜まっていく。
ジョンは敏感になった耳元でそっと囁いた。
「我慢するな。気持ちよければ声を出していいんだ」
彼はクレアを掴んでいたもう片方の手を離し、首筋を揉みほぐすように愛撫した。
そっと触れるか触れないかの距離で、胸の上を滑る指先と、微妙な刺激が、クレアの体を解きほぐしていく。優しくクレアを抱きしめたジョンは、首筋へ顔を埋めた。
「あっ!」
首筋に軽く歯を立てたジョンは、その場所を舌で丁寧になぞった。獣じみたその様子に、クレアの胸の高鳴りは増していった。
胸の先端が重くなり、足の間が疼く。初めての感覚に戸惑ったクレアは、ジョンの腕をきつく掴んだ。
「やめ……」
そのとき、クレアの胸の先端を、ジョンの指先がかすめた。
偶然ではない。尖った胸の先端の周りをぐるりとなぞっていく指先は、クレアの体に鋭い快感を与えている。ジョンはもう片方の手もクレアの胸に添え、胸を押し上げながらそっと先端を撫でていく。
「や……あぁっ……」
「こんなに形のいい胸なのに、どうして隠す。男の服を着たところで、女であることは変わらない。ドレスを着ないのはなぜだ?女なのがそんなに嫌か」
ジョンの愛撫はやむことなく続いた。自分のものではないような甘い声が漏れる。
じっくり時間をかけて胸を探索する指先に、クレアは息も絶え絶えになるほど追い詰められていった。
ジョンの手がいつの間にか足の間に触れているのに気づいたときには、もう抵抗する力は残っていなかった。足を閉じようとしても、ジョンの膝に阻まれ動くことができない。
目を閉じ、首を何度も横に振るクレアだったが、彼は手加減しなかった。足の間の敏感な蕾を見つけたジョンは、指先でそれを挟んでじらすように動かした。
「んっ……いやっ……」
指先がもっと下へとすべり、柔らかな襞に触れた。足の間は潤みを帯び、しっとりと濡れそぼっている。敏感な蕾と同時に、もう片方の手で胸の先端を摘まれたクレアは、思わず体をよじった。
「やめて……」
ジョンはクレアの腰を持ち上げ、足の間に彼の腰を押しつけた。
クレアは息を飲んだ。布越しに感じる彼の昂りは、熱く、硬い。クレアの欲する場所を的確に刺激し、彼女をどこまでも追い立てる。
「あっ、ああっ……」
あまりの気持ちよさに、クレアはぶるぶると震えながら体を仰け反らせた。
優しいキスと、両胸への愛撫、ジョンの体が与える快感が、クレアの体を限界まで敏感にしていった。すぐそこにあるなにかを掴み取ろうとしたそのとき、ジョンはクレアから体を離した。
「えっ……あ……」
思わず強請るような声を出したクレアを見たジョンは、からかうように小さく笑った。
「俺が欲しいならそう言え。でないとずっと苦しむぞ」