立ち読みコーナー
目次
304ページ
囚われの人妻と強引な騎士     ……5
あとがき             ……299
(224ページ〜)
 身頃が滑り落ち、薄い下着だけに守られた乳房がぺたりとガラスに張りつく。
 馬上のザシャが静かに目を見開いた。
「……あ、いや……」
 見られている。 
 ザシャには見えている。
 このままここで脱がされて、公爵に弄ばれたら、すべて見られてしまう。
(そんなの、いや)
 アンネリーゼは腕を寄せて胸元を隠そうとした。
 だが、公爵はそれさえ許さずにアンネリーゼの腕を開かせ、ひとまとめにして自由を奪うと、下着の紐すら軽々とほどく。シルクの布地を下にずらした。ガラスにくっついていた乳房が完全に晒される。
 ザシャの指先にいびつな力がこもるのがわかった。手綱が揺れる。馬が嘶く。
「い、いやっ」
 もう一度胸を隠そうとしたが、公爵は腕を放してはくれない。
「……お願い」
 アンネリーゼは視界が滲み出すのを感じた。涙に変わっていく。
 公爵がいかにも愉快そうに笑う。