立ち読みコーナー
目次
296ページ
略奪愛 〜囚われ姫の千一夜〜    5
序章  喪失            7
第一章 アマリアの受難       16
第二章 心の変化          81
第三章 解放            104
第四章 フォルテ屋敷        147
第五章 争奪戦           197
第六章 それぞれの戦い       221
終章  再会のとき         240
フォルテ侯爵領にて         277
あとがき              288
184ページ~
「あの男には…好きにさせたのでしょう?」
 言われると、罪悪感で身がすくむ。
「私という恋人がいながら。だったら――」
 ギルフォードが、首筋に口づけてくる。赤い痣が肌に残りそうなほどに、きつく。
「――私にもこうする権利がある」
 そう言って、彼はもう一度、首筋に口づけてくる。
 まるで自分のものであるという証を、刻みつけているようだった。
「……ギル、やめて――」
 ぎゅうっ、と両乳房を力任せに掴まれ、そのまま激しく揉みしだかれた。彼の指先に込められた力で、白いふくらみは生き物のように形を変える。
 恐怖と痛みと――腰のあたりにかすかに滲みはじめた官能の感覚に、アマリアは錯乱する。
「――あっ……!」
 乳頭を摘まれた瞬間、きゅんと甘い痺れが走った。
 ギルフォードはアマリアの頬に触れ、正面から瞳を覗き込んでくる。
「可愛い声が出ましたね」
 言った彼の表情も声音も、甘く優しく、どこか酷薄なものだった。
 羞恥で顔が熱くなる。
「もう、許してください……」
「――許せませんよ」
 つぶやいた彼の声音は、ぞくりとするほど甘く低い。
 アマリアはギルフォードに片手を取られ、そのまま彼の中心に触れさせられた。
 怯えて逃れようとするアマリアの手を離さず、彼は無理やりに自身の分身を愛撫させる。それは芯を持ち、硬く屹立していた。
 こうなってしまった雄は、欲望を解き放つまで治まらないことを、アマリアはもう知っている。
「そんな目で見ても無駄です。今宵、私のものになってもらいます」
 涙目で彼を見上げるも、返ってきた言葉は決然としている。
 掴まされた彼の屹立が、さらに硬度を増したように感じ、アマリアは身を震わせた。これから、この熱い塊で、彼の情欲に蹂躙されるのだ。
 かつては甘く、優しく愛を囁いていた彼が、今は力尽くでアマリアを屈服させようとしている。
「……あなたは……こういうことを無理やりにする人では、ないと思っていたのに……」
 つぶやくと、彼の目元に、ぞっとするほど冷たい笑みが浮かんだ。
「ええ。私も知りませんでした。こんな下衆な欲望が自分の中にあったなど――怯える女性にこのような――最低だ」