立ち読みコーナー
目次
256ページ
溺々愛 ~俺様富豪と鬼畜子爵に愛されて~
プロローグ 令嬢と羽根帽子            5
第一章 壁の花の舞踏会でさらわれて        10
第二章 放蕩貴族の奔走と無垢の恋         60
第三章 価値観と誠実な贈り物~激しい年上富豪~  123
第四章 カジノでの大勝負~欲しがり年下子爵~   167
第五章 贅沢な奪い合いで乱されて         201
第六章 素顔の仮面舞踏会             211
エピローグ 密やかな結婚旅行~花冠と村祭り~   239
あとがき                     247

P115~
「——ねぇ、そろそろ……かな?」
 呟くようなステファン余韻のある声が耳に残った。
 こんなに何もかもわからない快楽に呑まれているのに、微かな響きがどうして——耳に残る……? 
 そんなことが脳裏をよぎった瞬間、灼熱に貫かれた。
「ああああっ……! なっ、に……あっ……ううっ……ステファン……ああっ……」
「ほら、挿ったよ——」
 彼がテレーゼの秘所へ、背後から肉棒を挿し込んでいた。
「まだちょっと入口が固いけど……こうすれば、ほぐれるか……らっ」
「ふぁぁぁうっ! あっ、あんっ……んんんっ……」
 ステファンがゆるゆると腰を振る。打ちつけられたわけではないのに、動かされるたびに嬌声が口から零れてしまう。
 さっきまでの羞恥に満ちた気持ちよさとは別の、かき乱される快楽……。
「やっ、あっ……ん、んんっ……へん、へん……っ!」
「テレーゼ、変じゃない。気持ちいいって言うんだよ……っ、僕は……っはぁ、こんなに気持ちいい……気持ちいいよ、テレーゼ」
 ——気持ちいい……? 
 色気のあるステファンの声が、テレーゼの背後からさらなる淫靡さで襲ってくる。
 ——ステファンが気持ちいいって言ってる……とても、蠱惑的な声で……。
「き、もち……いい……?」
 彼の言葉を真似して口にすると、ぐんと身体の甘い痺れが強くなった気がした。
「っぁ……はぁ……気持ち……い……んんっ、うそ……あっ、ああっ……!」
「嘘じゃないよ、テレーゼ……痛くない、こんなに奥まで僕を呑み込んでいる。君はちゃんと咥え込んでいる……っ、ああ、まだ奥まで行けそうだ」
 ステファンが腰を押しつける感覚、ぐりっと淫層が割られて、媚裂が肉杭を呑み込んでいくのを感じる。
「あああぅ……んっ、あっ……だめ……変になる、本当に……あっ、あっ、あああっ! ん、ふぁあああ——っ……!?」
 膝だけではなく、腕も腰もガクガクと震えた。
 抽送が速くなり、身体ごと前後に揺さぶられていく。
「んんっ……あっ、あ——そこ……駄目……」
 一段と敏感な襞を、えぐるような角度でずんずんと突かれてしまう。
「僕と君は……はぁっ……ぴったり、だね。君に包まれて腰ごと囚われてしまいそうだよ」
「あっ……ああっ……!」
 ステファンが今度は突き入れるように、腰を押しつけてくる。
「ふぁぁぁんっ! あ……ああっ……」
 蜜壺が彼でいっぱいになってしまい、切ない喘ぎが漏れた。
「ここ? 奥がいいの? テレーゼ……君の中、最高だよ……ああ……」
 いつの間にかテレーゼの腰をステファンが摑み、引き寄せながら打ちつけていた。
「も、う……あっ、ステファン……だめ……あっ、せりあがって……ん、んんっ、きて……あああ——っ!」
 白い火花が頭の中で弾けて、テレーゼはがくりと崩れ落ちる。
「奥をつつかれてイッちゃった? ふふっ、僕も最高の気分だ……」
 ステファンがぐったりと倒れたテレーゼを、宥めるように抱き起こす。
 じっとりした抱擁に、粟立った肌が、汗ばんでいく。
「はぁ……あぁ……」
 彼の腕の中で息をつこうとしたその時、新たな響きがテレーゼの耳へ届いた。
「だいぶ待ったぞ。そろそろ俺を咥え込めるようになったか?」
「え……っ……?」
 ガイが頭の後ろで腕を組み、寝そべったまま優位の笑みでテレーゼを見ている。
 シーツがまくれあがった彼の下半身には、目を逸らしてしまいそうなほどの欲望が雄々しくそそり立っていた。
「う……そ…………待っ……」
「さて、僕がエスコートしてあげる。イッた蜜で溢れている今のうちに、ね?」
 ——ステファンの言葉の意味がわからない。