立ち読みコーナー
目次
312ページ
プロローグ          5
1 職場は騎士団の食堂です   14
2 入浴はご一緒に       52
3 贈り物は心をこめて     100
4 波乱万丈の剣術大会     149
5 恋敵の不安         197
6 本当の気持ち        239
エピローグ          296
あとがき           309
「……僕も、まだ足りないよ。メインディッシュがまだだから」
 妖艶な笑みを刷いた唇が、誘惑の形に歪められる。天使が悪魔に堕ちる瞬間を、プリシラは目撃した心地になった。
 凡庸な人間に抗えるはずもない魅力に囚われ、渇望が羞恥を凌駕する。
 操られたように踵を左右へ滑らせていた。
「プリシラ、もっと脚を開いて」
ピッタリ閉じていた太腿を緩め、更に開く。強張った爪先がシーツに皺を刻んだ。
「で、も……これ以上動いたら果物が……」
 叢を隠していたドライフルーツが落ちてしまう。プリシラの体温で溶けたのか、柔らかくなったクリームも流れ落ちそうだ。そうなれば、ウィルフレドのベッドを汚してしまうではないか。
「心配性だな、プリシラは。じゃあ、ぼくが原因を取り除いてあげよう」
「……え……きゃぁっ」
 パクリと喰らいつかれたのは、脚のつけ根だった。こちらが驚愕で硬直していると、肉厚の舌にクリーム諸共果実が舐め取られる。その際ウィルフレドはプリシラの花弁も、じゅっと口内に啜り上げた。
「んぁっ」
「ああ、やっぱりここが一番甘い」
 顎や頬を白く汚し、彼は嫣然と微笑んだ。官能的な色香を滴らせ、拭った指先も満遍なく舐め取る。赤い舌が蠢く様は、いつも自分がどれほど淫らに攻め立てられているかを、プリシラに想像させた。
「……ぁ」
 眼が離せない。呼吸が乱れ、胸が甘く疼く。急激に体温が上がり、沸騰しそうだ。
「もっと食べさせて……」
 プリシラの脚が大きく開かれ、中央にウィルフレドが陣取っている。残るクリームは少ない。
 けれど彼は、他のどの部位よりも丹念に秘めるべき場所へ舌を這わせた。
「……ぁ、あっ」
 蜜口を指で開かれて、内側に舌を捻じこまれる。肉壁を舌で愛撫され、いやらしい水音が奏でられた。聞くに堪えない淫音は、クリームのせいではないだろう。
 プリシラから溢れる蜜が原因だ。
「く、ふっ……ゃ、啜らないで……っ、ぁあっ」
 敏感な花芯を集中的に虐められ、爪先が丸まった。不思議と濃厚になった甘い匂いが、更なる酩酊感を運んでくる。
 非現実的な戯れは、プリシラから容赦なく理性を剥ぎ取っていった。
「イっちゃ……っ」
「この果実は、特別美味しい」
「ち、違っ……そこは食べ物じゃ……んぁあっ」
 花芯を甘噛みされ、快楽が弾ける。けれど、膨れた淫芽は解放されなかった。プリシラが四肢を強張らせ絶頂に達しても、ふやけてしまうのではないかと思うほど、執拗に舐られる。
 舌で転がされ、唇に挟まれ、強めに吸われて散々弄ばれた。
 すっかり鋭敏になった蕾は、きっと赤く腫れている。もう許してと髪を振り乱し懇願しても、ウィルフレドは聞く耳を持たずしゃぶり続けてきた。
「……ぁ、あっ、ま、またっ」
 こんな時は、連続で快楽を極めてしまう女の身体が厭わしい。毎回彼が欲を放つまでに、プリシラは数えきれないほど何度もイってしまう。そもそも体力が桁違いなのに、これは非常に辛かった。
 だからいつも早く繋がりたいと告げるのに、今夜もウィルフレドは焦らすつもりらしい。
「プリシラの可愛いイき顔を見せて」