- 目次
- 320ページ
序章 王子さまは遠い記憶の彼方に 5
一章 突然の求婚 14
二章 二人きりの結婚式 54
三章 甘美な新婚生活 106
四章 想いの在り処 169
五章 ハネムーンは嵐のように 226
六章 帰るべきところへ 278
終章 わたしの愛しい旦那様 313
あとがき 318
「ほら、わかるかい?」
「っ? ……こ、れって」
「そう、私だよ。きみがとてもいい子だから、私はいつだってきみを愛してあげられる。そしてそれは、私にとって無上の喜びだ。だから、はしたないなんて思わなくていいんだよ?」
「エリオット、さま……!」
腰の辺りに触れている、湯よりも熱く、とても硬いもの。
それはエリオットの、愛の証だ。
もしかしてエリオットは、アナに応えてくれようとしているのか。
「ひゃっ?」
背後から両腿を支えられ、湯の中でふわりと抱き上げられて、小さく悲鳴を上げる。
エリオットの灼熱の先端がアナのあわいをぬらりと撫でる感触に、ヒヤリとした。
まさか本当に、ここでっ……?
「きみの中も、ほぐしてあげよう」
「あっ、あ!だ、めっ、こんな、ところでっ!」
「大丈夫だ。全部は挿れないようにする」
「そ、いうこと、ではっ、ああっ、あああっ!」
ぬぷっと滑り込むように、彼の剛直の先端がアナのほころんだ花襞を押し開く。
続いて大きな塊が、ズクリとアナの中に沈み込んできた。
「は、ぁ!ああ、あっ」
彼自身の、雄々しい感触。
みっしりとしたボリュームに、裏返った声が止まらない。
初めての夜以来、アナは毎日のようにエリオットに愛されていて、アナの秘所も彼を受け入れることに少しずつ慣れてきている。
痛みや苦しさはほとんどないものの、まだその質量に圧倒されて、一つになると冷や汗が出てしまう。
けれど今日は、湯の中で体をほぐされ、身の強張りもすっかり取れているせいか、アナの蜜壺はいつもよりも楽にエリオット自身を受け止めていくみたいだ。
「アナ、きみの中、とても柔らかいよ。なのに、可愛く私にしがみついてくる」
エリオットが嬉しそうな声で言う。
「ふふ、困ったな。先のほうだけにしようと思っていたのに、ほら、どんどん引き込まれていく。きみにも、わかるだろう?」
「ああっ!ああ、んうぅっ……!」
下からゆっくりと、だがしたたかに、アナの中へと沈み込んでくるエリオットの男性の証。
いつもは途中で止まってくれるのに、今日は凄く奥のほうまで入ってきて、内奥をズンと押し開いていく。
お腹の中いっぱいに彼を感じて震えていると、やがてアナの双丘に、エリオットの下腹部がぴったりと押し当てられるのを感じた。
「ああ……、なんて温かいんだ」
アナの耳元でほう、と深い息を吐いて、エリオットが言う。
「凄く素敵だ。私がきみに、包まれている」
「わ、たし、に……?」
「もう全部、きみの中だ。私を感じるだろう、アナ?」
「あ、んっ」
彼がお腹の中でビンと跳ねたのがわかったから、軽いめまいを覚える。
お腹の奥の奥、突き当たりの柔らかい部分にまで、エリオットがみっちりと収まっているのが感じられる。
(エリオット様が全部、わたしの中に……!)