立ち読みコーナー
目次
256ページ
左遷騎士と恋する羊飼い    5
あとがき           249
148ページ~
「蕩けてくれ。ここに俺を受け入れられるくらい」
 濡れた狭間に指が入ってくる。ゆっくりと押し込まれるその動きに合わせ、ニナの背筋が反り返った。
「あっ、ん……んん……っ」
「痛むか?」
 とっさに首を横に振る。痛みはない。この感覚はもう知っている。抜き差しされると膝が震えた。腰の奥が疼く。
「あっ、あん……っ、あ……っ」
 声に甘やかな色がにじむのを止められない。指を増やされても痛みはなかった。アルベルトが指を動かすたびに粘着質な水音が響いて、今や腿の内側まで濡れているのがわかる。
 ニナの内側に深く指を埋めたまま、アルベルトが花芯に触れてきた。
「あっ、それは……っ、駄目です……!」
 それまでされるがままだったニナは身をよじる。けれどアルベルトは聞き入れない。濡れた指で花芯を撫でてやりながら、ニナの耳に唇を押しつける。
「どうして。これも気持ちがいいだろう?」
 熱い吐息が耳の産毛を撫で、耳殻に舌を這わされた。とっさにアルベルトの指を締めつけてしまい、背筋をぞくぞくとした震えが駆け上がる。
「だ、だめ……駄目、です、こんな……」
「こんな?気持ちがよすぎて?」
 笑いを含んだ声で囁かれ、ニナは耳まで赤くする。
 でも本当のことだ。唇を噛み、無言でひとつ頷いた。
「ニナ……」
 感じ入ったような声でニナを呼び、アルベルトは音を立てて唇にキスをした。
「可愛くてどうにかなりそうだ」
 困ったような顔でアルベルトが笑う。
 言葉の意味を理解するより先に花芯を擦られ、ニナは切れ切れの声を上げた。
「あ、あぁ……や……っ」
「うん、気持ちいいな……、もっと感じてくれ」
 奥を突かれて内側がぎゅっとアルベルトの指を締めつけた。引き止めるようなその動きに煽られたのか、アルベルトの息が乱れていく。堪え切れなくなったようにニナの唇をキスでふさぎ、深く舌を絡ませてきた。
 息もできないほど激しく唇を貪られ、互いの舌が縺れるように絡み合う。疼く場所を指で掻き回され、体が内側に向かって収縮するようだ。背筋を甘い震えが駆け上がる。
「ん、んん─……っ!」
 痺れるような快感が体の芯を貫いて、爪先が鋭く宙を描いた。絶頂の余韻で体が不規則に痙攣する。唇が離れた後も、忙しない呼吸を繰り返すばかりで声が出ない。
アルベルトも息を乱し、ニナの膝にそっと手を滑らせる。
「ニナ……」
 アルベルトがニナの膝の裏に腕を入れる。大きく脚を開かされ、柔らかく蕩けた場所に熱い屹立があてがわれた。滑らかな先端が襞に擦りつけられる。
「あ、あぁ……」
 ぬかるんだ受け口に先端が潜り込んだ。抵抗はなく、このまま腰を進められたら入ってしまう。
 緊張とも恐怖ともつかない震えが走ってきつく両手を握りしめたが、アルベルトはなかなか腰を突き入れようとしない。入り口に自身を押しつけ、額に汗をにじませニナを見ている。
 ニナ、と再び名前を呼んだアルベルトの顔には、欠片の余裕も残っていない。ニナを宥める言葉はおろか、先に進む了承を得る言葉も忘れてしまったようだ。肩で息をしながら、食い入るような目でこちらを見下ろしてくる。
 ニナは口を開いてみたものの、どんな言葉で先を促せばいいのかわからない。ふらふらと両手を伸ばし、太い首を抱き寄せるのが精一杯だ。せめてもとアルベルトの首筋に頬をすり寄せると、アルベルトの背中がぐぅっと山型になった。ニナを呼ぶ声に熱っぽさが混じる。
 ニナの耳に唇を押しつけ、一等甘い声でニナを呼ぶと、アルベルトがゆっくりと腰を進めてきた。